EU、体に悪いトランス脂肪酸含有率を減らす法律を検討

EUではピザ、フライドポテト、電子レンジ用ポップコーンなどの軽食に含まれる「悪い」脂肪分を減らそうという動きがある。欧州議会では脂肪含有率の法制化を検討している。欧州では、トランス脂肪酸と呼ばれる油脂の加工・精油過程でできる脂肪酸摂取過多が原因とされている疾病で死亡するケースが増えている。EU内では死因の7件のうち1件は、このトランス脂肪酸摂取過多に関連するものだとされている。オランダも例外ではない。肥満、糖尿病、心臓血管系疾患を患う人が増加している。これまでは脂肪含有率をラベルに記載することで消費者に警告していたが、これだけでは効果がないと、生産過程でのトランス脂肪の含有率を抑えたいというのが、今回の法定化である。

オランダ食品センター(Nederlands Voedingscentrum)によれば、トランス脂肪酸はアルツハイマー病や不妊と関連する可能性が高いという。デンマークではすでに2003年からトランス脂肪酸含有率を2%以下を法定化している。これ以来心臓血管系疾患は減少しており、年間500人が助かっているはずだという。