オランダ人はEU離脱に反対だが、EUについての知識は浅く

イギリスのEU離脱(BREXIT)に続きオランダの離脱も話題に上っているが、実際にオランダ人はEUについてどれだけ知識があるのか、EU離脱に賛成なのかなどを、世論調査会社TNS・NIPOが調査した。オランダ人にとって一番知名度の高いEUの組織は、欧州中央銀行(ECB)。最も重要な存在だと考えているのは、欧州司法裁判所。欧州議会に関しては39%の人が存在意義を積極的に認めているが、40%の人は否定的である。
EU自体の存在は66%が賛成という結果が出た。なかでも高学歴者は低学歴の人に比べEU支持者が多い。しかし、支持するしないにかかわらず、EUの組織、決定手続、発言権などに関してはほとんどの人が知らないという結果も出ている。

オランダのEU離脱(NEXIT)を積極的に支持する人は28%と少ない。これに対し55%はNEXITに反対している。しかし、EUの創立精神が欧州内での戦争を起こさないという決意にあることは、EU支持派にもほとんど知られていない。EU支持者は、国際的な問題がEU単位で解決できることが重要だとしている。

EU反対派が一番多いのは極右のPVV党で72% これに対しEU支持者が多いのはリベラルのD66党の94%と自由民主党(VVD)の92%となっている。反対派、賛成派の両者に共通しているのは、EUはオランダにとって支出が多すぎることを問題視している。