オランダ30年ぶりにインフレ率マイナスに、食料品価格や燃料費の下落が要因

オランダ中央統計局CBSの発表によれば、今年7月のインフレ率はマイナス0.3%と、約30年ぶりの消費者物価指数の下落を示した。最後のマイナス・インフレ率を記録したのは1987年12月で、当時は家賃値上げ率の低下と食料品価格の値下げが要因となっていた。これに対し、現在の家賃上昇率は、過去平均1.8%であるのに対し今年は前年同月比で2.4%上昇。今年7月の物価下落は、食料品そして原油価格下落によるガソリンや航空運賃の値下げが大きな要因となっている。

ユーロ圏で見てみると7月のインフレ率は0.1%から0.2%へと若干上昇。オランダ以外のユーロ圏では、食料品やアルコールそしてタバコ価格の値上げがインフレ率上昇へ影響しているという。
ちなみにCBS統計でのインフレ率マイナスはデフレとは区別されている。デフレを表示する場合は消費者物価だけでなく、賃金や不動産価格なども含むが、今回発表された数字は消費者物価のみでの物価指数の低下である。オランダでは賃金上昇はここ数年抑えられているが、不動産価格は上昇の一途である。

CBS統計