オランダ、空港周辺で撃ち落とされた野生のガチョウは食材に

アムステルダム・スキポール空港付近に繁殖している野生のガチョウは、航空機に激突したり、エンジンに進入したり、滑走路を横切ったりと、飛行機の発着陸に支障をきたしている。空港は事故防止のために、空港内に入り込んだガチョウを撃ち落とすことある。以前はこのガチョウは廃棄処分になっていたが、今では高級食材としてソーセージやパテに利用されている。ガチョウの肉をもっと利用して欲しいと考えたファンデ・レープ氏は、オランダのレストランに呼びかけガチョウ肉をメニューに入れてもらうキャンペーンを始めた。現在オランダ全土で30のレストランがこの呼びかけに応じている。

ファンデ・レープ氏によればガチョウの味は部位や年齢によって違うという。若いガチョウは牛のステーキの味がするのでステーキにするのが適している。脂身が少なく美味しいらしい。スモークしたガチョウ肉はサラダに入れるといい。ただし他の肉と比べて料理に時間がかかるのが欠点。もも肉のコンフィは14時間もオーブンに入れなければならない。ファンデ・レープ氏は、ガチョウ肉がちょっとしたトレンドになるといいと考えている。まず野生なので、添加物や抗生物質は使用されていない完全なオーガニックだし、生産地も証明されている。スローフード・ブームには適した肉である。
オランダでは航空機運行の安全確保のため、毎年数千羽のガチョウが撃ち落とされている。