トルコのクーデター失敗で、蘭トルコ人社会混乱
先週末失敗に終わったトルコのクーデターは、オランダに住むトルコ人の間にも影響が出ている。オランダには1960年代に出稼ぎ労働者としてやってきたトルコ人とその第2第3世代が約50万人住んでいるが、このほとんどがエルドアン大統領支持者だと言われれいる。ロッテルダムやデーフェンターでは、大統領を支持する大規模なデモ行進も繰り広げられた。
これに対し、テレグラーフ紙の報道によれば、反政権派のトルコ人に対する脅迫や嫌がらせが相次いでいるという。ソーシャルメディア上でも、エルドアン大統領と対立する在米のイスラム教指導者ギュレン師の支持者への嫌がらせが広まっている。またトルコ系住民が多いロッテルダムとザーンダムの文化センターの窓が割られたり壊されたりと、反エルドアン支持者への嫌がらせはエスカレートしている。さらにトルコ系の企業の間でも、反エルドアン派をボイコットする動きも出ている。オランダにおけるトルコ系企業団体HOGIAF会長のタスケン氏は、自ら反エルドアンのギュレン師の支持者だが、約20社が「ブラックリスト」に載っていると不安を隠せない。