オランダの安楽死支援2団体、自死用ピル解禁嘆願を提出

オランダには2001年に可決された安楽死法がある。治癒の見込みのない病に冒され、耐えられない苦痛に苛まされ、かつ医師の同意があった場合にのみという厳しい条件のもと、安楽死が認められている。しかしこの条件を満たさず、安楽死を望みながら拒否され苦しんでいる人たちも多い。

オランダの安楽死支援団体である「最後の意思組合(Coöperatie Laatste Wil)」と「オランダ自発的人生終焉協会(Vereniging voor een Vrijwillig Levenseinde (NVVE) 」は、これらの安楽死から除外されている人たちのために、自死のためのピルを解禁するよう国会に働きかける計画である。前者はあらゆる年齢層が対象だが、後者は、主として高齢者が対象で、両者ともに生きる望みがなくなっている人が人生の終焉を自分で決める自由を求めている。

リベラルのD66党はこの薬の販売許可に関する法案を今年中に提出予定という。与党のVVD党もこの法案を前向きにとらえたいと述べている。

VVVEは来年にも75歳以上の人を対象にこの自死用ピルの使用を試験的に行いたい意向。ただし、使用の際には必ず医師の同意が必要である。「最後の意思組合」ではこれを18歳以上という条件で行いたいと述べている