ゴッホ美術館、アムステルダムの飾り窓地区に別館

オランダのゴッホ美術館は、アムステルダム中央駅に近い飾り窓地区(Wallen)に15日、期間限定で別館を開設した。別館は元飾り窓(売春用の部屋)が数件入っていた建物だが、鏡の床や19世紀の娼館の装飾そして引き伸ばした絵画などを使い、「売春(お金で得る愛)の今と昔の対比」を見せるという。別館の前を通り過ぎる人も窓から中の様子を覗くことができる。

アムステルダム南地区にあるゴッホ美術館本館では「19世紀のフランスにおける娼婦を題材にした絵画」というテーマで6月19日まで展覧会が開催されている。当時はゴッホをはじめとして、ロートレック、ドガ、ピカソなどが娼婦を題材に多くの絵画を描いている。飾り窓地区の別館はこの展覧会に付随するもので、内装は当時の娼館をモデルにしている。部屋の中には19世紀の娼館で使われていた飾りの多いベッドが置かれているが、反対側に、現在飾り窓で使われているシンプルなベッドを展示し、今と昔の売春業の違いを見せる。別館の二階では「アート・ラバーズ」と題した、売春に関するディベートやパフォーマンスが行われる。

ゴッホ美術館「19世紀のフランスの娼婦」絵画展