「オランダの資産税は所有権に反する」法務長官見解

オランダでは預金などの金融資産に対し資産税が課税されている。預金や投資などの金融資産からの利回りが4%であると想定し、これに対し30%の課税となるため、実質的には全金融財産残高に対し1.2%の税金がかかることになる。しかし超低金利の現在、預金残高に対し1.2%が課税されることになると元本割れとなる。

オランダ最高裁(Hoge Raad)の法務長官(Advocate General)ニーセン氏は、資産税は所有権に反するものだとし、16日火曜日、これを所有権の侵害だという見解を発表した。

預金そして投資からの利子や配当金が4%の利回りを生むという仮定は、1990年台に設定されたもので、現状にそぐわない。「4%の利回りがありえないという状況で、1.2%の資産税を課すことは所有権の侵害となる」と法務長官。この発言を受けた財務省は「資産税が所有権の侵害にはならない。」という見解を発表したが、国会での討論を待つとも述べている。国会では想定利回りの見直しを行う予定である。