アムステルダム市、違法ホテルを自動的に摘発

旅行者にとっては、ホテルより安く地元の人と交流できるなどの利点がある個人家主による賃貸だが、ホテルから見れば競争相手であるだけでなく違法である。さらに近隣からの苦情も後を絶たない。アムステルダム市は違法で部屋や家を貸している家主を取り締まる計画である。4月から旅行者用の賃貸サイトであるエアbnb(Airbnb)にメスを入れ、規制に違反している家主を摘発する。違法賃貸物件は、予約サイトにロボット(ソフト)を走らせ瞬時にして見つけ出すという。

アムステルダムでは基本的には一時的な賃貸は許可されているが、きびしい規則に従わねばならない。例えば、家主が同じ家に住んでいなくてはならなかったり、1年に合計で2ヶ月以上の賃貸は許可されなかったり、1度に宿泊できるのが4人までといった規制である。さらに、家主は観光税と所得税を支払わねばならない。

アムステルダム市Airbnbと共同で、昨年初めから旅行者向けに「責任ある賃貸」を推進している。同市は住民のための賃貸物件が極端に不足しているため、規則に従わない違法物件を取り締まるのが目的である。オランダでは家賃規制があるため、一般に賃貸するよりも旅行者に短期的に貸し出すほうが利益があるというのがその背景にある。

Airbnb上でどれだけの登録があり利用者がいるかなどが一目でわかるサイト「インサイド・エア・BnB」によれば、アムステルダムでは今年の1月だけで11,000件が登録されており、このうち約80%が家全体を提供している。さらに24%は複数の物件を貸しているという。

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