ロッテルダムに新しい橋2基建設計画

ロッテルダムを二分するマース川に新しい橋を二基建設する計画がある。街の中心部への渋滞を緩和するのが目的である。最初に建設するのはロッテルダムの東部で、クラーリンゲン地区からスタジアム「カイプ」をつなぐもの。続いてロッテルダム西部とワール港を結ぶ橋を建設予定である。

オランダ国営放送NOSの解説によれば、新しい橋の建設の背景には渋滞の緩和だけでなく、ロッテルダムの北部と南部の移動を流動化させ社会的・経済的な格差を減らすという目的があるという。現在ロッテルダムの南部に貧困層が偏っている。

新しい橋の建設は市の交通計画の一環で、これから企業や住民たちと建設に関する話し合いを開始する。交通計画では、車、公共交通、自転車そして徒歩での通行のバランスをとることに焦点が当てられている。専門家によれば橋の建設には莫大な資金が必要だが、これによる社会的な改革に大きく期待できるという。現在南北をつなぐのは、2橋とトンネル一基のみ。ロッテルダム南部の住民がなかなか自分たちの住む地域から出られないという問題がある。このアクセスの悪さがネックとなり、経済的な閉塞感を生み出している。
新しい橋の資金はロッテルダム市、オランダ政府そしてEUから調達する計画である。