ファレル・ウィリアムス、オランダのジーンズメーカー「G-Star Raw」の共同経営者に

アメリカのポップアーティスト、ファレル・ウィリアムスがオランダ最大のジーンズメーカーであるジースターロウ(G-Star Raw)の共同経営者となる。ジースターロウは、この自称「環境問題王」ウィリアムスとともにデザインやマーケティング戦略を推進する計画である。

ジースターロウは、2014年にファレル・ウィリアムスが経営参加しているバイオニック・ヤーン(Bionic Yarn)社と共同で、海のプラスチックのリサイクル素材を使用したデニムコレクション「RAW for the Oceans」を発表しており、今回の共同経営はその延長線上にある。
有名なポップアーティストとアパレル企業が組んで製品を発表するのは稀ではないが、アーティストがデザインにまで関与することは少ない。ほとんどマーケティング戦略の一環として行われている。ジースター・ロウはインドでの極悪なジーンズ工場での生産に対し批判を受けて以来、「環境にやさしい」デニム生産を全面に出す戦略を行っており、「環境問題王」ウィリアムスとの提携はこの一環とみられる。ウィリアムスはアディダスのスニーカーなどのデザインにも関与しており、ファッションリーダー的存在。

ジースターは世界約80カ国にて販売されており、予想売上高は7億5000万ユーロ。1989年にアムステルダムで設立されたこの企業は、米リーバイスなどのように直営販売店のみでの販売という戦略を踏襲し販売を拡大してきた。さらに旗艦店と呼ばれる店舗をパリ、ロンドン、ニューヨークなどにある高級ショッピング通りに登場させ高級ジーンズのイメージを定着させた。ウィリアムスは、2013年に「ハッピー」という曲で数週間に及ぶナンバーワン・ヒットを出すなど、ポップ界の寵児。同氏のジースター社への投資額などの財務上の数字はまだ発表されていない。

G-Star Raw Face Book