オランダ、空港の「免税ショップ」価格不明瞭

オランダの消費者連盟(De Consumentenbond)は、スキポール空港などの「免税店」の広告は現実に即していないと批判し、空港内の免税ショップでの価格を見直すよう警告した。EU域内では1999年から消費税の免税は廃止されているため、域内フライトでの免税はありえない。アムステルダムから日本へ向かう人とフランスに向かう人は、同じ商品を同じ価格で購入している。日本への旅行者が21%の消費税分安く買えるわけではない。消費者連盟は、EU内旅行者向けの消費税込価格と域外旅行者向け免税価格の両方を表示するよう促している。

これに対し空港側は、空港利用客すべてが平等に免税価格を享受するよう価格設定しているとし、EU域内の旅行者向け消費税は空港ショップ側が負担していると反論している。

さらに「免税」という表示はあるものの、実際に空港の免税店での商品価格は決して安いものではない。香水、アルコール飲料、タバコなどは空港外の店舗やネットで買うほうが安いことがしばしば。例えば、スキポール空港の免税店で41ユーロで売られているウイスキー「シーバス・リーガル」はネットショップで28.95ユーロ。ゴルチエの男性用コロン「ル・マル」は空港で48ユーロするが、ウェブでの最低価格は29ユーロである。この価格差について空港側は、ショップは高い賃貸料を払っているがウェブショップはその必要がないと説明している。