オランダ、抗生物質摂取ますます減る方向に

自然治癒をモットーとするオランダでは、インフルエンザなどの病気では簡単に抗生物質を処方してくれない。この傾向はますます強まるようで、2014年に抗生物質による治療を受けたオランダ人は約400万人と、2011年より8%減っている。これは、オランダ国内の薬品使用の統計を管理するNPO「薬品数値基金 (Stichting Farmaceutische Kengtallen)」が明らかにしたもの。2014年には抗生物質薬は合計680万服処方されたが、2011年より5%少なくなっている。

同NPOは抗生物質の使用減少を歓迎している。「抗生物質を使用しすぎると細菌に耐性ができる可能性が高まり、次回に使用したときに効果が減少する。肺炎などの重病にかかった場合に、抗生物質が効かないという危険もありうる。」とし、抗生物質の使用減少を評価している。

オランダはスエーデンと並んで、抗生物質使用量が欧州で最低の国である。住民1000人あたりの使用量は、ベルギーやフランスの半分となっている。