9月、オランダ過去最大の難民入国

9月中にオランダに入国した難民数は8,400人と、月ごとの難民入国者数では1975年以来最高数を記録した。8月に比較すると21%増加している。国別ではシリアが5,200人と全体の62%と最大。エリトレアからの難民数は8月は1400人であったが9月には920人に減少している。このほか、シリアに住むパレスチナ人やイラクからの難民もいる。
これ以前で月毎の難民者数が多かったのは1999年5月で、5,200人が難民申請をしている。このほとんどが旧ユーゴスラビアから亡命してきた人たちである。

2015年に入ってからこれまでに約23,500人が難民申請し、約10,000人の家族がこれに続いている。このうち16,600人がシリア、次に多いのがエリトレアの6,400人である。政府は、今年通年で約60,000人の難民がオランダに入国すると見込んでいる。

急激な難民申請者増加で審査に時間がかかっている。安全保障・司法省のダイクホフ副大臣は、難民審査手続きに関する手紙を作成、申請者に配布している。この中で、オランダの社会における原則である憲法も記載されている。手紙は英語、フランス語、アラビア語、ロシア語、ソマリア語、中国語、ペルシャ語、そしてエリトレアの言葉であるティグリニャ語で書かれている。

オランダでは難民を温かく迎えたいという人たちが多いものの、医療費、社会保障費などに対する厳しい支出削減の中、難民受け入れ費用はかさんでおり、不満を持つ人達も増えつつある。