オランダ経済成長加速、ラボバンク調査

ラボバンクが9月10日発表した経済予測によれば、オランダ経済は以前に想定された成長率より高い比率で成長する。今年の成長率は2.25%、さらに2016年には2.75%の成長が見込まれる。ラボバンクの成長予測は6月に発表したものより高く、さらにOECD(同2.0、2.2%)、欧州委員会(同1.6、1.7%)そしてオランダ中央銀行(同2.0, 1,8%)の予測より楽観的である。

経済成長の背景にあるのは、輸出と国内消費の伸びである。さらに減税の効果や失業率の低下も成長を助成する。ユーロ安は欧州外への輸出をさらに向上させると見込まれる。天然ガス減産はマイナス要素であるが、国内支出の伸びがこれをカバーする。また2016年には他の欧州諸国の経済成長に伴い、欧州域内への輸出も増加すると見られる。一方、住宅投資が下がるため投資全体の伸び率はこれまでより減速する。

しかしながらこの経済回復が国民全体に行き届くにはまだ時間がかかる、とラボバンク。失業率は下がってはいるものの、前回の金融危機以前の水準にはまだ達していない。金融危機で受けたダメージを回復するにはまだ道のりは長いようだ。
同レポートによれば、オランダの経済成長に脅威となるのは中国やその他の新興国。とくに原材料の輸出での競合となる。もうひとつの足かせになるのは未だに解決のめどが立たないギリシアである。

Rabobank Report (英語)