フライトキャンセル、返金の権利は?どのように?

スキポール空港の大混雑は週末が過ぎてもまだ続いている。コロナ禍で離職した人が多く人手不足がこの混雑の要因となっている。この問題は容易く解決できるものではない。KLMオランダ航空もこの空港混雑のため、先週末数十便をキャンセルした。この場合乗客は泣き寝入りが強いられるのか? フライトのキャンセルや遅延によるクレームを請け負うサービス Vlucht-vertraagd.nlの担当者がオランダ経済ニュースRTLZに説明している。

出発前2週間前(14日前)以内にフライトをキャンセルした場合には、航空会社はチケット代を返金する義務が生じる。ボックホーフェン氏によれば「今回のKLMのフライトキャンセルは、スキポール空港の混雑だけが理由ではなく、航空会社自体の問題もあった。この場合、乗客はチケット代を返金要求できるだけでなく、損害賠償として最高600ユーロまで請求できる。」という。KLMの人手不足も今回のフライトキャンセルを余儀なくした。このため、航空運賃の返金だけでなく損害賠償も請求する権利がある可能性があるという。

さて、返金や賠償金請求はどのようにしたらいいのか? ボックホーフェン氏は、まずは航空会社に直接交渉することが基本だとしている。しかし、コロナ危機以来航空会社は混乱が続いており、素早い反応があるとは限らない。Vlucht-vertraagd.nlのような法的なサービスを使うのも一案だと同氏。フライト遅延やキャンセルの問題はコロナ禍には最多の苦情事項だった。このサイトを通し司法手続きを取る人も爆発的に増えたという。先月は11,000人が利用し、先週だけでも1000人が損害賠償に関し相談している。

フライトに関するクレームは、複数のサービス機関が取り扱っている。「EUClaim」、「Air help」, 「aviclaim」などである。 これらのサービス機関は「ノーキュア・ノーペイ」が基本で、クレームによる返金がなかった場合にはサービス料は取らない。返金があった場合には25−35%の手数料を払うという仕組みだ。手数料を払いたくないという人は、航空会社に直接クレームするのがいい。遅延やキャンセル時の乗客の権利については、以下の政府広報ページに詳しい。

フライトの遅延やキャンセルに対する賠償請求について(オランダ政府広報)