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オランダのビール輸出高、欧州一位をキープ
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オランダのビール輸出高は毎年欧州一位を記録しているが、昨年も21年続けてトップの地位を確保した。世界ではメキシコに続き第2位である。

2020年、オランダは20億ユーロのビールを輸出している。これは2000年以来欧州ではトップだが、2位のベルギーとの差がだんだんと縮まりつつある。両国とも輸出高は年々増加しているが、ベルギーの追い込みは激しい。ベルギーはとくに価格の高いスペシャルビールに力を入れている。

オランダのビールの最大の輸出先は米国で、輸出量全体の37%となっている。ただアメリカ市場ではメキシコの力が強くトップ。1年でメキシコは43億ドル分のビールを輸出。これはオランダの約2倍である。ベルギーのビール輸出先トップはフランスとなっている。

今一番ホットな製品はノン・アルコール・ビール。健康志向などを反映しノン・アルコール・ビールの需要は年々高まっている。これまでドイツが先行していたが、最近では勢いを失い、現在ではこの分野でもオランダがトップ。2017年以来ノン・アルコール・ビールの輸出は83%増え、昨年は1億2100万ユーロを記録した。2位はブルガリア。


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ビールのトレンド、今年の夏は「サマービール」
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最近オランダのカフェやバーにあるビールの種類が急激に増えている。今の時期、一番注目なのはサマービールといわれるビールでフレッシュで軽いのどごしが特徴だ。今年は、小さな地ビール醸造所も多くのサマービールを販売している。シーズンごとに美味しく感じるビールは変わる。暑い日には、軽くてフレッシュでフルーツの香りがするビールが売れる。寒くなると、重くて色も濃いビールが好まれる。

サマービールと一口に言ってもいろいろな種類がある。ホワイトビールやヴァイツェンといった白ビール(小麦ビール)。IPAなどフレッシュでホップの香りのするビール。ラドラーやクリークなど果実の味がするビールなど。これらのサマービールに共通なのは、フレッシュでアルコール度が低いこと。暑い日には、飲むスピードが速いので、こういった軽いビールは丁度いい。

最近では小さな地元の醸造所もシーズンに合わせたビールを製造している。オランダはあまり食べ物にもシーズンによるバラエティがなかったが、最近では料理にもシーズン味が加わっている。これはビールについても言えるようだ。夏は、軽くて、糖分やカロリーが低いビールが好まれている。

ドイツなどでは伝統的なビールが好まれるようだが、あまり伝統がないオランダでは毎年のように新しい「味」が出てきて流行る。醸造所もトレンドに敏感で次から次へと新しいビールを開発している。とくに小さな地ビール醸造所では、レストランやカフェと共同で新しいビールを開発するなど意欲的だ。また、醸造所に隣接するカフェやバーもオランダでは大人気だ。小さな醸造所は小回りが効くため、新しい味を開発してすぐに流通に回せる。ハイネケンなどの大きなメーカーは大量生産しかできないため、これが難しい。大量生産のビールは安く、小規模生産のスペシャルビールは値段がはるが、最近の消費者は値段よりも味を重視するようである。

オランダ、ボックビールの季節
10月に入りスーパーマーケットや酒店でボックビール(Bokbier)と呼ばれるビールが店頭に並び出す。10月から2月にかけて生産される秋のボックビールは、モルトから出る濃い茶色をしており、アルコール度も6%と通常のビールより高い。ラベルにはボック(やぎ)の絵がついているものも多い。

一昔前までスペシャルビールというとベルギーだったが、最近ではなんとオランダにも600軒ものビール醸造所ができ(8年前までは150軒だった)、ボックビールも多く出回っている。ボックビール自体の種類も豊富で、中にはアルコール含有度8.5−9%という強いものまで市販されている。このほかにも様々な香辛料やフルーツを使って味も工夫している。味もフルーティで甘い。

さてボックビールには春のボックと秋のボックの2種類がある。春のボックはホップが多いため色も薄く味もドライである。
飲み方だが、小さく細いグラスに注ぐよりも表面積の大きい口の大きいグラスがいいと言われている。そのほうが香りが楽しめるらしい。通常のビールは温度5度ぐらいが美味しいというが、ボックの場合には8−9度が飲み頃。ワインのように食事と合わせる人も多い。きのこやナッツを使った料理、煮込みやブルーチーズに合うという。変わったところではアップルケーキやタルトといっしょに味わうのも美味しいらしい。


オランダ・ビールフェスティバル(5月24日〜6月3日)
オランダには400を超えるビールの醸造所があるのをご存知ですか?
オランダビールウィーク開催期間オランダ中でビールに関するイベントが行われます。その中でもハーグで5月24日−26日まで開催されるビールのテイスティングと、6月1日から3日までのオランダ醸造デイズが有名です。

ビールのテイスティング
日時:5月24日から26日
場所:The Grote Kerk, Den Haag

醸造デイズでは、オランダ全土のビール醸造所が一般にオープン。見学とテイスティングが可能

詳細は以下のウェブページで。

ハイネケン、遅ればせながらノン・アルコールビール市場参入
本日、ハイネケンビールは初のノンアルコールビール「ハイネケン0.0」を発表する。この開発にはなんと2年も費やしている。通常ノンアルコールビールは甘すぎたり渋みがなかったりと、本物のビールとは異なり、人気がなかった。この「ハイネケン0.0」は、研究を重ね本物のビールに近い味を醸造するのに成功したという。

ノンアルコールビールの開発は、将来的な市場の伸びを見通したもの。オランダではアルコールを摂取できる年齢が16歳から18歳に引き上げられたのと、酒帯び運転の取締まりが厳しくなったため、ノンアルコールビールの需要が拡大している。2010年から消費は倍増し、昨年には消費は18%増加している。

「ハイネケン0.0」は今月からオランダ市場に登場、4月から世界中で販売されることになる。アルコール摂取が禁止されているイスラム圏での販売にも乗り出すという。


ベルギービール、ユネスコ無形文化財に
【ベルギー・フランダース政府観光局のサイトより】
新たにベルギービール文化がユネスコ無形文化遺産としての登録が決まった。ベルギーには200近くの醸造所があり、約1500種のビールを生産している。ベルギービールは、日常の生活、お祭り等の催事でも、文化として深く根付いていることが認められた。また食文化においてもビールの役割は大きい。ビールウォッシュチーズ、ビールを使った料理、ビールと料理を組み合わせて楽しむフードペアリングなど、様々なベルギービール文化が生きている。
フランダースでは、ブルージュの「聖血の行列」、アールストの「カーニバル」、オーストダンケルクの「伝統エビ漁」が既に登録されている。

無形文化遺産のリストは2008年に作成され、登録の検討には、対象となる伝統文化が世代間で継承され、関わる人々にアイデンティティーの感覚をもたらしていることが必要となる。

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