オランダがつける系外惑星の名称、ミッフィー、夜警、星降る夜?

2007年に発見された太陽系外惑星HAT-P-6と恒星HAT-P-6に、オランダは公の投票により名称をつけることになる。ナインチェ(ミッフィーのオランダ名)、夜警(レンブラントの絵画)、ブランダリス(灯台)などいくつかの候補から選べる。最終決定は今年の12月。

恒星HAT-P-6の周囲を公転する太陽系外惑星HAT-P-6bの発見が、2007年10月15日に発表された。この惑星の質量は木星の1.32倍、半径は木星の1.48倍と推定され、そこから計算される密度は0.54 g/cm3である。密度が小さいのは、軌道長半径が0.05AUと親星に近く、親星からの熱を受けて大気が膨張し、ホットジュピターになっているからである。軌道周期は3.853日で、軌道傾斜角85.51°の軌道で公転する。HAT-P-6は、アンドロメダ座の方角に約905光年の距離にある恒星である。F型主系列星で、太陽よりも熱く重い。明るさは10.5等級で、見るには望遠鏡が必要となる。絶対等級は3.36であり、太陽の4.83よりも明るい。(Wikipediaより)

さて、なぜオランダがこのHAT-P-6に命名できるのか? 世界中の全ての国に1つの系外惑星系を命名する機会を提供する「IAU100 Name ExoWorldsプロジェクト」というのがある。2019年、オランダがHAT-P-6 を命名する国として割り当てられることになったのだ。このプロジェクトは、「国際天文学連合100周年事業」の一環として計画されたイベントの1つ。オランダ国内での選考、国際天文学連合 (IAU) への提案を経て、2019年12月に最終結果が発表される予定である。

今回の候補に上がっている名称の中には、恒星がプラウス母さん(ミッフィーの母)と惑星のナインチェ(ミッフィー)の組み合わせ。あるいは、惑星がレンブラントの「夜警」で恒星がゴッホの「星降る夜」。このほかにもオランダを代表する灯台や女神の名前などいくつか上がっている。

11月にオランダは最も投票が多かった名称の組み合わせを国際天文学連合に伝える。オランダ天文学研究所は、これが認められない場合のために2つの別の名称を用意している。そして12月に最終的に名称が決定するという。もしオランダの名称が決まることになると、この惑星と星は、オランダ語そのままで使われることになる。夜警(nachtwacht)やミッフィー(nijntje)など発音が難しいものばかりになるかもしれない。