蘭ING銀行、独コメルツ銀行と合併か?

16日付けFT紙によれば、オランダの金融グループINGのトップであるラルフ・ハマース氏がドイツのコメルツ銀行のCEOマーティン・ツィールケ氏と国境を超えた銀行合併について話し合ったという。こ協議にはINGの本社のフランクフルトへの移動の可能性も含まれている。

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事情に詳しい人がFT紙に語ったところによれば、両銀行トップの接触はあくまでも非公式なもので、3月半ばに持ち上がったコメルツ銀行とライバルのドイツ銀行合併に関するものだという。
ドイツの経済誌「マネージャー・マガジン」は、INGが火曜日の夜にまずアプローチを開始したと書いている。このニュースでコメルツ銀行の株価は3%上昇し、昨年同時期の32%増となった。さらに同誌によれば、INGはこの合併につきドイツ政府にも交渉を開始したという。

コメルツ銀行を狙うのはINGが2社目。4月の始めにはコメルツとドイツ銀行の合併を中止させるべく、イタリアのユニクレジット銀行が買収提案を出している。今回のINGとの協議に含まれる本社のフランクフルトへの移動案はドイツ政府へのアピールとみられる。さらにオランダの厳しすぎる金融規制を迂回するという目的もあるようだ。オランダではボーナスが給与の20%までと規制されている。ヨーロッパでは100−200%までが限度となっている。投資銀行家にとってアムステルダムは魅力に欠けるらしい。

FT