蘭金融機関、ING銀行、5000人以上解雇

オランダの金融グループINGは、ベルギーとオランダの支店数の大幅な削減を行うと発表した。これにより5000人以上が失職する。とくにベルギーでは全支店の3分の1を閉鎖し、2021年までに3150名を解雇という大掛かりなリストラが計画されている。オランダでは全従業員(フルタイム)の15%である2300人が解雇される。銀行によれば、昨今の低金利と、金融機関に対する厳しい規則、そしてオンライン・バンキングが、この支店削減とそれに伴う人員解雇という結果になったという。

とくにベルギーの低金利は著しく、住宅ローンまでがマイナス金利というありえない状況に直面している。一部の借り手は、金利を払う代わりに金利を受け取るという事態も発生している。低金利は銀行の経営を悪化させており、人員解雇は避けられないと経営陣は説明している。

アムステルダムに本拠を置く同銀行は、オランダとベルギーを中心に世界40カ国で事業を行っており、時価総額では欧州で4番目の規模。経営も安定している。しかし、同行は業務のさらなるデジタル化(オンライン化)を強化する計画で、人員削減は必須だと経営陣は説明している。