小売HEMA、厳しい競合をくぐり抜け利益倍増

一時経営危機が危ぶまれていた大手小売のHEMAは、2023年が難しい市況にもかかわらず躍進の年となったと発表した。消費の下降そして仕入れや人件費の増加にもかかわらず、衣類や家庭用品そして食料の売上が大幅に増加したという。

2023年の売上は7.4%増加して21億ユーロを達成した。店舗を訪れる人の数は一昨年と変わっていないが、一人あたりの消費額が増えている。税引前利益は6100万ユーロと一昨年の3000万ユーロから倍増した。オンラインそして実店舗でも競合は厳しさを増している。HEMAは環境にいい製品作りと生産地での労働への配慮などで他のチェーンとの差別化を図っているという。さらに店舗の新規改造でも集客効果を狙った。

HEMAは1年半後に100周年を迎える。1926年にデパート「バイエンコルフ」の姉妹会社として、「Hollandse Eenheidsprijzen Maatschappij Amsterdam (HEMA)」が設立された。HEMAとは、オランダ均一価格会社という会社名の略称で、現在の百均に当たる。これまで投資会社など複数の会社により所有されてきたが、現在は投資会社ParcomとスーパーのJumboの創始者が所有している。