オランダ大手小売HEMA、経営困難に

コロナ危機で大手小売HEMAが経営危機に陥っている。現在4月と5月の家賃を半額にするようオーナー不動産会社などと交渉し、人事査定に関しても今年末まで延長し賃上げを抑えている状況だ。HEMAのトップであるイェーヘン氏は外部からの援助やコストの削減がない限り存続が難しいと、オランダ経済紙FDに語っている。

オランダ国内ではHEMAはまだ開店しているが、国外ではすべての店舗が閉店を余儀なくされている。オランダでも売上は3分の2以下に落ち込んでいる。1926年に創始されたHEMAは現在オランダで450店舗、ベルギー、フランス、ドイツなど国外で200店舗営業している。2007年から2018年まで買収されたイギリスの投資会社にライオン・キャピタル牛耳られ営業が悪化していたが、2018年にオランダの億万長者ブラックホールン氏により買い戻され営業が安定しだしたところだった。
同社は国のコロナ危機緊急援助を利用し、従業員への給与を補償するほか、家賃の支払い交渉で、生存を図っている。