インフレやや収束するものの食品15%の値上がり

日常の買い物がますます高くなっている。エネルギー価格の低下でインフレはやや収まっているものの、食品の価格は15%も上がっている。オランダ中央統計局(CBS)の発表によると、3月のインフレ率(昨年同時期比)は4.4%と2月の8%と比較しやや下がっている。インフレの比較対象となった昨年の3月はウクライナの戦争が勃発しエネルギー価格が暴騰したときだ。

月ごとの比較でも価格は上昇し続けており、3月は2月に比べ0.2%上がっている。とくに食品価格の高騰が目立ち、1年前に比べると15%も上昇している。2022年の秋からの食品価格の上昇は顕著である。とくに乳製品、コーヒー、菜種油、パン、米、肉の値段が大幅に上がっている。調査会社GFKの調査によれば、1年半の間での食品価格の値上がりはなんと30%近い。

この食品価格の高騰は欧州全土で問題化している。ドイツでは食品価格が1年間で22%も高騰している。欧州中央銀行はこの価格上昇を懸念し、インフレ抑制のため金利の早急な上昇を図った。

小売業界は2月の売上が昨年同月と比較し8.5%上昇している。この売上上昇は価格の値上がりを反映するもので、実際の取引高は2.9%下がっている。
この値上げで貧困家庭だけでなく中所得者家庭も生活が苦しくなっている。

CBSの統計