エネルギー価格は下がっても物価高さらに加速

バケーション、保険、毎日の買い物、外食などすべてが値上がりしている。ところがこのインフレの元凶だったエネルギー価格はずっと下がり続けている。エネルギー費が下がってもインフレが続くのはなぜなのだろう。先週発表された統計によれば、製品とサービスの平均価格が1年前より8%上昇。とくに食品は15%も値上がりしている。旅行、交通、外食などのサービスも軒並みの値上がりだ。これと逆に下がったものといえばエネルギー価格。ただし昨年の急激な値上がりを見ると、この値下がりも微々たるものかもしれない。

生産にはエネルギー価格が大きく影響するが、まだこの値下がりは製品には反映されていない。というのも大抵の生産者は年間でエネルギー費(光熱費)を契約しているので、途中で変更ができない。光熱費が製品やサービス価格に反映されるのは数ヶ月かかるという。

さらに製品価格は光熱費だけでなく他の要素も反映される。原料費や金利の上昇そして給与の値上がりだ。今年になって平均給与は7%上がっている。給与が上がった分だけ消費者はお金を払う。そして経営者側は給与の値上げ分を価格に反映させる。という悪循環で値上がりが続くのだ。この値上がりはいつまで続くのだろう。