省エネ対策で、ガス使用量過去50年で最低に
エネルギー危機にみまわれた昨年、ガスの使用量が2021年と比較し4分の1も減少した。消費者は急騰したガス料金を目の当たりにし、ガスの使用を最低限にするよう努めた。また産業界でも一定期間生産を中止したり効率化に努めた。これにより昨年のガス使用量は310億キューブと1972年以来最低のレベルとなった。
オランダ中央統計局によれば「一部の産業では、生産を一定期間中止するなどの対策をとったり、効率化を目指すなどガスへの依存を大幅に減らした。」という。一般家庭でも、シャワー時間を短くしたり、室温を下げるなどで、一昨年と比較し4分の1もガス使用量を減らしている。もちろん暖冬もこのガス使用量の減少に加担したが、消費者が意識的に省エネ対策をとったことが大きな要因だ。
エネルギー消費量が高い温室栽培企業では、ガスエンジンを使い自家発電を行った。これらの企業ではこれまでと比較し30%もガス使用量が減っている。
昨年末のガス貯蔵量は、2021 年より 122% 増加した。これは、ガス貯蔵施設の 4 分の 3 を満たしている。ガスの消費量が減り、輸入量が増えたたことが要因だ。さらに液化ガス(LNG)の輸入量が2倍になったことも、天然ガス利用の減少に拍車をかけた。エームスハーフェンの沿岸にLNGターミナルが建設されたこともこれに貢献した。現在輸入しているガスの3分の1はこの液化天然ガスである。