アムステルダムのマイクロ住宅、庭や食卓そして車もシェア

アムステルダムで実験的に、食卓や車などをシェアするマイクロ住宅が建設された。マットレスとテーブル以外には不要というこのフラットについてのレポタージュ。

アムステルダムのハウトハーフェン(Houthave)地区にドムス・ハウトハーフェンというフラットが建てられた。オランダではかなり小さいと考えられている50平米以下の部屋が並ぶ。カラフルな部屋には工夫がたくさん散りばめられており、大きな家に住んでいる感覚が味わえるという。このアパート群はシンクローン社が建築事務所シフトA+Uと共同で施工したもの。

このアパートのテーマは省エネと省モノである。シェアできるものはシェアするというのがモットーで、洗濯機や車などもシェアする。このほか、中庭も共有だし、屋上にはクッキングスタジオとゲストルームが設置されている。ファシリティ・マネージャーがこれらの共有部分を管理し、コミュニティマネージャが住民のアクティビティを計画する。将来的にはスポーツ施設や保育所も併設される。孤立、孤独が社会問題になっている現在、このようなコミュニティとのつながりは重要な要素になる。

近年このような住居形態が大都市では多く見られる。入り口はホテルのロビーに似ている。大きな窓が設置されているので住民が日光浴も楽しめる。フラットの部屋はできるだけ広く使えるようキッチンは天井まで棚を作ったり、寝室は戸棚の中にベッドが入るような仕組みだ。また共有スペースもあるので、住民は仕事をしたり、テレビを見たり、バーでドリンクを楽しめる。

ただし賃料は決してコンパクトではない。46平米で月額1400ユーロとサービス料90ユーロがかかる。ただこれはアムステルダムの土地が高いことが要因で、同じようなアパートでも他の地域なら1000ユーロぐらいで建設できそうだという。

Domus Houthaven