シンタクラース、ショーウィンドーから消える!?
オランダの風物詩ともいえるシンタクラースや従者のピートが、店舗のショーウィンドーから姿を消しつつある。小売業界のインレイテイルによれば、店舗はシンタクラース祭りよりもホリデー・シーズンに焦点を当てたいところが多いという。12月5日のシンタクラースに続き24日から始まるクリスマスとお祭りイベントが複数あるためひとつのイベントに注力するのを避ける傾向が強まっている。
とくに2年間コロナで閉鎖などが強いられていた店舗は、この期間に売上を伸ばすチャンスなので装飾に凝っている。ただコロナ以前は今どきはシンタクラースと従者のピートが中心だったが、今ではこれがほとんど消えている。とくにズワルト・ピートと呼ばれる黒人の従者は人種差別とみなされ、ほぼどの店からも消える傾向だ。
フェスティバルシーズンのショーウィンドーは、これまでのように12月5日まではシンタクラース、6日からクリスマスというように装飾を変えることがなくなりつつある。そのほうが費用も節約できる。ただし、ターゲットグループによりこの動向も変わるのもたしか。お菓子を売るヤミン(Jamin)はデパートのバイエンコルフ(Bijenkorf)とは違うし、子供向け玩具店と家具店ではまた違う。子供を対象にしている店舗は、やはりシンタクラースを今まで通りショーウィンドーに出している。これ以外の店舗は「ホリデーシーズン」をテーマにし装飾を行っている。ただ夜間の通りのライティングに関しては、エネルギー節約のため消灯するよう小売協会が店舗に呼びかけている。