世界最大の半導体チップ製造ASML, 不況もインフレもどこ吹く風

半導体チップ製造機械メーカーであるオランダのASMLの第3四半期の業績は期待以上だった。世界的なインフレ、景気後退への恐れ、消費者信頼度の劇的な低下などにもかかわらず、同社の売上はさらに記録を更新し続けている。

ASMLは、フェルトホーフェンに本部を置く半導体製造装置メーカー。半導体露光装置を販売する世界最大の会社で、16カ国に60以上の拠点を有し、世界中の主な半導体メーカーの80%以上がASMLの顧客である。
売上高は 当初の予測である51億ユーロを大幅に超え、58 億ユーロに達している。さらに利益率は第 3 四半期でも約 52% という夢のような業績を達成している。CFOのダッセン氏によると、不確実性は数か月前よりもはるかに大きくなってはいるものの、顧客が一斉に脱落する原因となる極端な開発が行われない限り、グループは2023年もこの状況は続くと確信している。

また、世界中の政府がチップ生産を他国に頼らず、自国で行いたいと計画していることも追い風となっている。その結果、より多くのチップ工場が建設されることで、ASML は中期的に利益を得ることができる。またコンピュータ チップが世界的に不足していることからも恩恵を受けている。