アルバートハイン、コインを入れるカート廃止
オランダのスーパーマーケットには、使用するにはコインを入れて鎖をはずす方式のカートが置いてある。カートを元に戻すとコインは戻ってくる。このシステムが大手スーパーのアルバートハイン(AH)で廃止されることになった。これで一つの時代が終わったといったところだろうか。
コロナでのロックダウン時代を思い出すと、カートはひとつひとつ消毒され、コインを入れる必要もなく自由に利用できた。カートはきちんと元の場所に戻っていた。コロナ時代が終わりこれがまたコインを入れて鎖をはずすという方式になった。ただキャッシュレスが進みコインを持たない顧客も増えているため、このシステムに苛立つ人も少なくない。スーパーではコインの代わりになるプラスチックのコインも導入しているが、それもいつも身につけているわけではない。
コインを入れてカートを取り出すというシステムは40年近く前の1985年に導入された。カートを家に持って帰りそのまま返却しない顧客がいたからだ。家で買い物を出して、そのままカートを道路に放置するということが頻繁に起きていた。また家に持って帰らなくても、車に買い物を積んだら、そのあたりに放置する人も多かった。こういう背景でコインシステムが導入された。
コインやプラスチックのコイン代替を持たない人が多い時代、このカートシステムは時代遅れとなった。AHは、今あるカートのコイン投入口を閉じる。