続くインフレ、3月の物価上昇12%に
オランダ中央統計局が本日発表した3月のインフレ率は11.9%を記録した。これは昨年同月に比較した物価上昇率である。2月のインフレ率は7.3%だったが、さらなる上昇である。光熱費とガソリン代が昨年と比較し2倍になっていることが大きな要因だ。
ここ10年間でこれほどの物価上昇が見られるのは今年に入ってから。特にウクライナでの戦争は、原油とガス市場に混乱を招き、燃料費のさらなる上昇を誘った。コロナ危機からの急激な経済回復も物価上昇の要因となっている。経済回復は原料不足を招き、これが物価を上昇させたもの。またオランダでは人手不足も大きな要因となっている。
4月1日から政府が物品税を引き下げたため、ガソリンやディーゼルなどの燃料費は少し下がる。ガソリンでは1リットルあたり21セント、ディーゼルでは13セントほど下がると見られる。政府は消費者の購買力を高めるためにこの引き下げを決定したもの。
光熱費と燃料費のほかに大きな値上がりを見せているのが家賃である。これは原料不足とは関係なく、ここ数年の不動産不足が大きく影響している。1月から3月の家賃の平均は1平米あたり14.43ユーロ(オランダ全土平均、家具なし、備品なし)と、昨年に比べ8%上昇している。