NATO即応部隊軍事訓練に向けオランダ軍艦出港

昨日オランダ海軍の軍艦がデン・ヘルダーから出港しノルウェーに向かった。これはNATOの即応部隊の演習に参加するためである。
NATO即応部隊(NRF)とは、危機に面した際に5日から30日以内に対応する目的で、2006年に設立されたもの。2014年にはNRFをさらに拡大し高高度即応統合任務部隊(VJTF)を設立。オランダ海軍が今度参加するのはこのVJTFである。

即応部隊は5千人の兵士を抱える多国籍部隊で、空軍、海軍そして特殊部隊で構成されている。NATOによればVJTFは約2万人で構成され必要に応じ2日から3日で出動できるという。

オランダもこの即応部隊に貢献している。輸送船、軍艦、潜水艦、医療チーム、そして1500人の陸軍兵士が年間を通し待機している。日曜日、ノルウェーに向けて出港したオランダ軍艦「De Zeven Provincien」艦は、今後4ヶ月間、常設NATO海事グループ1(SNMG1)に参加する。あくまでもこれは訓練任務だが、必要に応じて、ウクライナでの戦争に備えて船を迅速に準備可能だという。

NATOのトップであるストルテンベルグ氏は2月25日、ウクライナ周辺のNATO加盟国を守るために、即応部隊を配備すると発表した。東欧やバルト諸国のNATO軍がロシアに対し警告を発するのが目的である。ロシアが加盟国に侵攻すれば、NATOが即刻対応するというメッセージだ。NATO加盟国の1国が攻撃された場合、他の加盟国が救助に来ることを意味している。「1つの攻撃はすべての攻撃だ」とNATO条約の5条に書かれている。

オランダ海軍