性的暴力や嫌がらせの告発で政府が特別委員会

オランダの全国紙テレグラーフの犯罪専門記者が昨日、同僚への性的嫌がらせがあったとして、職務一時停止を命じられた。オランダではここのところ、性的暴力や嫌がらせの告発が相次いでいる。

今年1月半ばには大人気のテレビ番組「ザ・ボイス・オブ・ホランド」が性暴力の告発で放送停止となっている。同番組は一般公開で参加者が歌うオーディション番組。審査員メンバーによるセクハラとパワハラが複数の参加者から告発され、芸能人やプロデュサーが罪に問われている。

2月に入ってからは、サッカーチームのアヤックスの元選手で現ディレクターのオーバーマースが、性的嫌がらせなどを告発され退任に追いやられている。先週には労働党の現職議員であるファン・ダイク氏の性的嫌がらせが報じられた。

政府は一連の性暴力行為を重要課題と見なし、8日に元情報提供者のマリエット・ヘイマー(労働党議員で現社会経済理事会(SER)の議長)を今後3年間「性的違反行為」の政府委員に任命した。ダイクグラーフ大臣(教育、文化、科学、D66)は「この議論を続けたい」とコメントしている。