感染者増加でも、今年の冬はロックダウンなし?

RIVM(国立衛生研究所)の統計によれば、先週のコロナ感染者数は25,751名と先々週より44%も増えている。RIVMによれば、1.5メートルのソーシャルディスタンスやマスクが不要となった政府による緩和政策が原因だとしている。それにもかかわらず、OMT(アウトブレイク・マネージメント・チーム)のリーダーであるヤープ・ファン・ディッセル氏は、今年の冬はロックダウンや夜間外出禁止令は不要だとAD紙のインタビューで述べている。RIVMの所長でもあるファン・ディッセル氏は、ワクチン接種率が高いため昨年とは状況は異なると説明している。オランダでは人口の85%がワクチン接種済みである。

ただ、ワクチン接種にもかかわらず、入院患者や感染者数が増えていることについては、「感染者の多くが若者であることで、入院患者数は比較的少ない。しかし、この感染は、ワクチン接種をしていない人たちやワクチン接種を拒む地域などで拡大している。」と注意を促している。

イスラエルやアメリカなどで実施されている第3回目のワクチン接種(ブースターショット)に関しては、国全体では当面必要ないと同氏は考えている。もちろん老人ホームなど抵抗力の低い人達が多い場所では例外である。

ファン・ディッセル氏は、来年の春以降オランダはコロナウィルスから解放されるのではないかと見ている。ただし、「免疫がどのくらい持続するのか、どのような変異株が生まれるのか、他国からのウィルス侵入、ワクチンの接種率、そして行動」といった要素が関連していると付け加えている。
ただ、専門家の間では同氏の意見は危険すぎるという反論も出ている。

RIVM統計