デルフト工科大学3週間で人工呼吸器完成、今週生産開始

デルフト工科大学で医療技術や機械工学を学ぶ修士学生グループが、3週間で人工呼吸器「AIRone」を開発完成した。現在試験用の肺に接続されているが、作動は順調だ。オランダ健康省はこの器械を500台購入することを決定している。AIRoneは最終テストを経て、木曜日から本格的な生産を開始する。生産工場はデルフト工科大学のキャンパス内にある組み立て工場だ。

3月半ばコロナウィルス感染で集中治療室に運ばれる患者数が劇的に増加し、世界的な人工呼吸器不足に直面したときに、この学生グループが独自の設計による人工呼吸器開発に乗り出した。学生グループは経済省からの助成金を得ている。

人工呼吸器はオランダのフィリップスなどの大手医療機器メーカーも生産している。フィリップスではこれまで週に500台生産していたが、現在では1000台、近い内に4000台まで増産する予定だ。ただしフィリップスなどの大手多国籍メーカーは世界中で生産、そして世界中納品しているためオランダ国内の供給は限られている。オランダ経済省は国内での需要をまかなうため、国内での生産を進めるよう企業に呼びかけた。エンスヘーデの企業Demconやリンブルグ・ストッハーなどが開発しているが、デルフト工科大学もこのリストに混じっている。

学生グループが開発した人工呼吸器は、ほぼすべての部品(コンポーネント)がオランダで作られているのが特徴だ。現在イギリスなどから注文が来ているが、デルフト工科大学で生産する人工呼吸器の数は限られており要望に答えられないという。そこで世界での需要に答え、他国でも独自に生産できるよう、グループは設計図をオンライン上で公開すると発表した。

TU Delft AIRone プロジェクト