ビールのトレンド、今年の夏は「サマービール」
最近オランダのカフェやバーにあるビールの種類が急激に増えている。今の時期、一番注目なのはサマービールといわれるビールでフレッシュで軽いのどごしが特徴だ。今年は、小さな地ビール醸造所も多くのサマービールを販売している。シーズンごとに美味しく感じるビールは変わる。暑い日には、軽くてフレッシュでフルーツの香りがするビールが売れる。寒くなると、重くて色も濃いビールが好まれる。
サマービールと一口に言ってもいろいろな種類がある。ホワイトビールやヴァイツェンといった白ビール(小麦ビール)。IPAなどフレッシュでホップの香りのするビール。ラドラーやクリークなど果実の味がするビールなど。これらのサマービールに共通なのは、フレッシュでアルコール度が低いこと。暑い日には、飲むスピードが速いので、こういった軽いビールは丁度いい。
最近では小さな地元の醸造所もシーズンに合わせたビールを製造している。オランダはあまり食べ物にもシーズンによるバラエティがなかったが、最近では料理にもシーズン味が加わっている。これはビールについても言えるようだ。夏は、軽くて、糖分やカロリーが低いビールが好まれている。
ドイツなどでは伝統的なビールが好まれるようだが、あまり伝統がないオランダでは毎年のように新しい「味」が出てきて流行る。醸造所もトレンドに敏感で次から次へと新しいビールを開発している。とくに小さな地ビール醸造所では、レストランやカフェと共同で新しいビールを開発するなど意欲的だ。また、醸造所に隣接するカフェやバーもオランダでは大人気だ。小さな醸造所は小回りが効くため、新しい味を開発してすぐに流通に回せる。ハイネケンなどの大きなメーカーは大量生産しかできないため、これが難しい。大量生産のビールは安く、小規模生産のスペシャルビールは値段がはるが、最近の消費者は値段よりも味を重視するようである。