王位継承者アマリア王女、年間手当の160万ユーロを受領せず
オランダ国王の長女であるアマリア王女は、18歳になると支給される年間160万ユーロ(約2億円)の手当を当面受け取らないと書簡で首相に告げた。アマリア王女は今週木曜日に高校卒業試験に合格し、他のオランダ人家庭と同様に、王宮前に国旗を揚げてリュックサックをぶら下げている。12月7日に王女は18歳になるが、オランダの規定では年間160万ユーロの手当(公務に必要な費用以外)が王女に支給されることになっている。これに対し野党や国民の間で批判が少なからずあった。
王女は手書きの手紙を暫定政府首相であるマーク・ルッテに送り、手当を受け取るのに抵抗があること、実際に公務に就くまでこの手当は受領しないことを表明した。アマリア王女は高校卒業後は1年間のギャップイヤーと呼ばれる休暇を楽しみ、その後大学に入学する。国王の娘3人は自転車で学校に通い、インスタグラムなどのSNSも活発に行う「普通の」少女たちだ。
王室メンバーで、手当受領を拒んだのはアマリア王女が初めてだという。オランダ王室の経費はイギリス王室を超え、ヨーロッパで最も高い。2021年の王室予算は4750万ユーロ。これには外国訪問や宮殿の保持費用は含まれない。ウィルムアレクサンダー国王は年間99万ユーロの給与と510万ユーロの経費を受け取っている。
ロックダウン中に自家用ジェットでギリシアの別荘に飛ぶなど、国民からの批判が高まり王室の人気が落ち続けていた。しかし5月のマキシマ女王の誕生日インタビューなどで人気を回復。今回のアマリア王女の発表で人気はさらに上昇するかもしれない。