オランダ経済政策分析局、今年の経済成長はマイナス5%

オランダ経済政策分析局(CPB)は17日朝マクロ経済見通しの草案を発表した。ハーセカンプ局長によれば「コロナ危機はこれまでにない経済的な打撃」だという。草案によれば2020年の経済成長はマイナス5%と予測されるが来年度には3%のプラス成長が見込まれる。ただし失業率は来年度には7%にまで上がる。政府はCPBのマクロ経済見通しを9月に発表される予算案(Milioenenota)の基礎として使用する。

今回の草案は、政府による支援策は10月からは適用されず、大規模なロックダウン(接触制限)はないというシナリオに基づいている。しかしロックダウンが実施されるという想定に基づいた別の悲観的シナリオでは、2021年も経済は後退し失業率は10%に上ることが描かれている。今回の草案はCPBが6月に発表した「マイナス6%成長」というものより若干楽観的見通しとなっている。

ハーセカンプ氏は5%の経済縮小でも他の欧州諸国に比較すると打撃は少ないと述べている。しかしながら予測されている景気後退には備えるべきだとし、失業と倒産による経済的な打撃はこれからやってくるとコメントしている。さらに、コロナ危機による影響はこのGDPの数値だけでなく、これを超えた「生活の質」にも注目すべきだ同氏。例えば祭典やイベントの中止、家族や友人との交流制限といった数値に現れない影響である。

オランダ経済政策分析局による経済見通し(英語)