存続が危ぶまれていたHEMA、オンラインやスーパーJumboとの提携などで窮地を抜け出すか

3月の半ばからオランダで始まった外出自粛で、大手小売ヘマ(HEMA)の売上が激減し経営困難に陥っていた。しかし、「店舗だけでなくオンラインでの売上を伸ばすなどで、業績はいい方向に向かっている」と月曜日HEMAのスポークスマンが発表した。店舗では厳重なコロナウィルス対策をとっており消費者も戻ってきている。買い物客の数はコロナ危機以前には及ばないが、ひとりあたりの購入金額が大きく増加している。さらにオンラインでの販売は昨年同時期の4倍にまで増えている。

HEMAの店舗はオランダでは開店しているが、ドイツやベルギー、フランスなどでは完全閉鎖していて、これが財政難の大きな要因となっていた。だが、ドイツは来週月曜日からオーストリアでは5月の初めから再開することが決まっている。HEMAは欧州12カ国で事業を展開しているが、各国で政府の財政援助を申請しているという。オランダでは店舗のオーナー会社と交渉し、4月と5月の家賃を減額してもらっている。

HEMAはさらにスーパー大手ユンボ(Jumbo)とも提携することで財政建て直しを図ってきていた。昨年12月に結んだ提携を受けJumboはHEMAの17ヶ所の店舗の賃貸料支払いを引き受けた。さらに6つの駅でHEMAとJumbo共同のショップを設置し、Jumboがフードとドリンクを供給する。またオランダとベルギーではJumboスーパー内でHEMAの商品を販売することも計画のひとつだ。現時点では、12ヶ所のJumbo店舗内で紙類やパーティ用品などのHEMA製品を販売しているが、6月末には50ヶ所の店舗でHEMA製品専用コーナーができる予定。

プレスリリース (JumboとHEMAの提携)