なぜオランダだけがマスク着用を勧めないのか?

隣国のドイツやベルギーでは医療従事者以外の人に対してもマスクの着用を強く勧めているが、オランダ政府は「あまり意味がない」としてマスク着用に消極的だ。15日夜の国会でもこれが取り上げられたが、デ・ヨング保健省大臣は「マスク供給が滞っている現在、一般の人には勧められない。またN95のような医療用以外のマスクは着用していても意味がない上、逆効果だ」と答えている。マスク着用義務化を求める議員も多い中、大臣のこのような否定的発言は国立公衆衛生環境研究所(RIVM)の考えに基づいている。RIVMは医療従事者はマスク着用は必須だが、一般の人は人との距離を1.5メートル以上とっていればマスクは必要ないとしている。さらにウィルスの付着したマスクを使用することの危険性も指摘している。ただマスクの供給が十分になった場合には方針は変わる可能性があると同大臣。

政府がマスク着用に消極的であるにもかかわらず、オランダ人の中には自分でマスクを作ろうという動きも活発だ。またお隣のベルギーでは連邦政府国民健康省が型紙や作り方を指導するページを公開している。(画像)
ただし、自作のマスクは0.2ミクロンのウィルス侵入を100%防ぐものではない。以下はケンブリッジ大学が調べた素材ごとのウィルス遮断率。マスクを自作されるときのご参考に。 Testing the Efficacy of Homemade Masks: Would They Protect in an Influenza Pandemic? (Cambridge University)

サージカルマスクt89 %
掃除機用フィルター86 %
マイクロファイバーふきんt73 %
コットン混紡シャツ生地t70 %
麻t62 %
絹t54 %
コットン100%のシャツ生地t51 %