ブレグジットで外国企業のオランダ移転が増加

ブレグジットの影響でオランダに移転する企業がさらに増加している。2019年には78社がオランダに拠点を移している。2018年には43社だった。オランダ企業誘致局(NFIA)によれば、これまでに合計140社がブレグジットによる所々の問題を避けるためオランダにやってきたという。

現在NFIAは425社とオランダへの移転を討議しており、この数はさらに増える見込み。数字は実際に雇用や投資を行う企業のみを含んでいる。2019年にはディスカバリーといったメディア企業から塩野義製薬などの薬品企業が移転してきた。アジアの企業では進出先をはじめからイギリスを選ばずにオランダに決める企業が多いが、このほかにも欧州本部をイギリスからオランダに移す企業、イギリスの子会社をオランダに設立する企業など多岐にわたる。業種は様々だがIT、メディア、広告などのサービス業が多い。

「オランダは欧州の巨大市場が500km以内という理想的な立地条件と優れたインフラを備えている。」とNFIAは企業がオランダを選ぶ理由を説明している。さらにストの少なさといった安定性も好まれる理由らしい。

ブレグジットを理由に昨年オランダに設立された78社は推定1800人の雇用と6400万ユーロの投資を生んでいる。ブレグジットによるオランダ移転企業数は78社だが、それ以外の理由でオランダに新規に設立された外国企業も含むと合計397社となる。新規設立外国企業による雇用は14,000人、そして43億ユーロの投資が推定されている。イギリスは今年2月1日をもって正式に欧州連合(EU)を離脱している。(画像:NFIA)