ブレグジット、すでに英100社がオランダに移動

ブレグジットで将来が不確実であるイギリス企業がオランダに移動している。すでに100社がオランダに拠点を構え、さらに325社が今後の移動を考えていると、オランダ企業誘致局(NFIA)が発表した。

多くの英国企業が、10月に計画されているブレグジットが合意なき離脱となり欧州市場での活動が制限されることを恐れている。英企業は欧州での拠点設立によりブレグジットによる損失を最小限に止めようとしているが、移転先としてオランダが人気だとNFIA。その中でもアムステルダムを選ぶ企業が多く、次いでロッテルダムが移転先となっている。

すでに移転した企業には、金融サービスのブルームバーグやマーケットアクセス、そしてテレビ局のディスカバリー、TLCやアニマル・プラネットがある。金融やメディアがオランダを選んだ理由には「許可」問題がからんでいる。テレビ局は許可なしでは欧州内で放映ができないし、金融業もサービスを行うことができない。

ただオランダに移動した英企業はすべての部門を移したわけではなく、部分的な移動が多い。英国と欧州の両方の市場で活動するという形だ。オランダの流通インフラの良さ、従業員の英語力、そして優れたデジタルインフラが魅力的で、世界各国から優秀な人材を集めるのに適していると見ているようだ。すでに拠点を移した英62社合計で2500人の雇用を産み、3億1000万ユーロの投資が実現した。残りの40社の数字はまだ発表されていない。

オランダ企業誘致局ニュース