オランダの貧困層、教会に頼る人が増える

オランダの教会に支援を求める人が増えている。不況が終わりを告げたにもかかわらず、以前より多くの人々が教会からの助けを求めている。貧困により教会に支援を求める人は、亡命希望者、難民、ひとり親、失業者、精神的な問題を抱える人々、そして慢性疾患者が多い。オランダのカトリック教会とプロテスタント教会が共同で調査したところによると、食物や衣服などの基本的な必需品を求める人たちの数は数年前よりもはるかに増えている。

オランダの教会は昨年、国内の貧困削減に4000万ユーロ以上を費やしている。 2009年と2012年には、2900万ユーロの援助が提供され、2015年には3,600万ユーロであった。

オランダは基本的に貧困者には政府からの助成金が出るが、それでもそのセーフティネットから外れてしまう人も多いのだ。金曜日までは政府の援助を利用できるが、公務員が働いていない金曜日午後から週末にかけて生き延びるために、貧困者は教会のドアを叩くのである。

世界で最も豊かな国のひとつであるオランダでも、食料や住居に困る人も多いのだ。ほとんどの支援は、個人からの寄付や現物援助の形で提供されている。今回の調査を行った研究者は、政府は貧困と闘っていないと結論付けている。