マルクト(Marqt)経営不振で身売りか

オランダの大都市に店舗を多く構えるローカル製品やオーガニック製品に特化した食品スーパー「マルクト(Marqt)」が経営不振で、メインバンクのINGから戦略変更を迫られている。売却も選択肢にある。

店舗数を拡大し続けたマルクトはここ数年経営不振に陥っている。先月には理事が全員辞職した。その前にはCEOも辞職している。辞任の背景には戦略に関する株主の意向の不一致があるという。
月曜日にはマルクトのアムステルダムの店1店舗とハーグ店がアルバートハインとなっている。残りは16店舗でそのうち11店舗はアムステルダムにある。

マルクトは2008年に元アルバートハイン(アホールド)の従業員2人が「正しい食品」を販売するスーパーとして創始したもの。人間にも動物にも環境にも優しいというのがモットーだ。この11年間で店舗数は18に増え従業員も750名を数える。マルクトは伝統的なオーガニック食品店のイメージを払拭し全く新しいコンセプトとデザインを採用した。ターゲットグループは所得が高い人達である。オランダ全土で60店舗の展開も目指していた。さらに経営面でも、利益は顧客や従業員への還元を目指し、「持続可能(サステイナブル)」な投資家を募集した。
ただ赤字は膨らむ一方で経営が困難になってきている。根本的な経営の見直しを図るか、身売りをするかのどちらかの選択を突きつけられている。