オランダ政府、自営業者の最低賃金を設定

オランダにはZZP'er(zelfstandige zonder personnel)と呼ばれる従業員のいない自営業者が120万人ほどいる。デザイン、美容業、建設業などに多い。その中には準自営業者(schijnzelfstandig)と呼ばれる、実際には企業や店舗などで働いているのに被雇用者にはならずに自営業として働く人達が多く存在する。企業はこのやりかたで自営業者を使い社会保障費などの負担を減らしている。政府はこの増え続ける準自営業者を守るために、最低の時間賃金を16ユーロに定める意向だ。

自営業者は最低賃金の時給16ユーロを確保することで、最低生活基準が維持できるだけでなく就労不能保険などに加入できる。自営業者の最低賃金は2021年から導入される。経済調査機関SEOによれば、現在この最低賃金以下で働いている自営業者は85,000人ほどいるという。とくに、郵便、文化、園芸、介護、運輸業界に多い。なかには1時間10ユーロ以下で働く自営業者もいるという。