オランダ食料品価格高騰、肉や魚は5%も

オランダで食料品価格が高騰している。今年に入ってから食料品価格は3.8%の値上がりで、過去10年間で最も値上げ幅が大きい。とくに肉や魚は5%も値上がりしている。

中央統計局(CBS)が月曜日に発表した消費者物価に関する統計によれば、1月に食料品などにかかる低額付加価値税率が昨年までの6%から9%に上がったことが大きな要因となっている。ちなみに一般の物品やサービスにかかる付加価値税は21%と据え置かれている。
CBSによれば、1月からの値上がりは、乳製品で3%、野菜果物で2.6%、お菓子など嗜好品は4%

今回の低額付加価値税の値上げの裏には、食品などを値上げする代わりに労働所得への税金を減らすという政府の思惑がある。この計画によって96%の世帯は、購買力が上がるという試算が出ている。

しかし蓋を開けてみると、食品やエネルギ費などの値上がりで、とくに中間所得層の生活が苦しくなっているという結果が出ている。手取り給与の値上がり幅は、この好景気について行かれないのだ。実際に、インフレ率の2.6%の上昇に対し、手取り給与は2.4%の増加である。経営者団体VNO-NCWによれば、給与はかなりの速さで上がっているというのだが、購買力はついていかない。今後のインフレ率と給与上昇率がどのように展開するかが今後の購買力に影響する。

CBSの統計