風車の村ザーンセ・スカンス住民と事業主が市の拡張計画に反対

観光客が溢れているのはアムステルダムだけではない。アムステルダムの北西にある風車の村ザーンセ・スカンスも年間数百万人の観光客で賑わっている。ただし観光客の増加で利益を得ているのはお土産屋や飲食店といったビジネスのみで、一般住民は家への無断侵入やゴミの投げ捨てなどの迷惑行為に悩まされている。

住民の迷惑を尻目にザーンセ・スカンセのあるザーンスタット市は、ここを野外博物館にする巨大計画を練り、さらなる観光化を目指している。大きな駐車場ビルや橋の建設、そして有料のビジター用センターの建設などがこの計画に含まれている。

市の計画に反対しているのは25軒に住む住民だけでない。ここで店を出したり風車内を開放している事業主たち事業主の代表が市と会い、この巨大計画を白紙に戻すよう折衝する。しかしザーンセ・スカンスは公共の地域なため、ここだけで観光客を制限するなどの特別扱いができない可能性も高い。

オランダへの観光客増加は著しく、2030年には現在の1900万人から50%増の3000万人になると見積もられている。この増加で住民への被害も増しており、観光化計画の見直しが迫られている。