ノンアルコール・ワインが人気上昇中だが味は?

最近オランダではノン・アルコール・ビールだけでなく、ノン・アルコール・ワインが売れ始めている。調査会社ニールセンが行った2018年ワイン・レポートの結果である。ニールセンがオランダ国内の1500人のワインを飲む人を対象に調査を行ったところ、37%の人がアルコールワインを何度か飲んだことがあると答えている。アルコール無しのシダーも33%、アルコールを含まないビールも33%の人が複数回飲んだことがあるという。

スーパーマーケットでの販売量を観てもこのノン・アルコールワインの消費増加が明らかである。アルバートハイン、アルディ、リドルの平均で2018年には前年の37%増という数字がでている。増加率はノン・アルコールビールとほぼ同じだが、ビールの方は量的に数倍多いという。

ノン・アルコールワインだけでなく低アルコールのワインも売れ行きがいいと大手スーパーのアルバートハイン。ノンアルコールワインの需要は健康志向の人が増えるにともない増加している。アルコール量とカロリーを制限しようとしている人が増えているからだ。アルバートハインでは「スキニー・ワイン」という名称で低アルコールとノンアルコールワインを販売し、健康志向の人をターゲットにしている。

健康志向の人だけでなく妊婦の間でもノンアルコール・ワインは人気である。とくに12月のクリスマスシーズンには、みんなといっしょに乾杯したいというアルコールを控えている人たちの間で需要が高まった。

ノンアルコール・ワインといっても本物のワインでない場合がある。ワイン生産者の中にはノン・アルコールと名付けグレープジュースを販売する業者もいるが、通常のノンアルコールワインは、普通に製造されたワインから機械を使ってアルコールを抜いているもので、ワインとほぼ同じ味である。ただアルコールを抜く際に糖分が残るために甘さが若干強いものになる。オランダではドライなワインが好まれるため、この甘さを敬遠する人も少なくない。そのため甘さが少ないバブルワインといわれる発泡ノンアルコール・ワインが好まれるという。バブルワイン用のぶどうは通常より早めに収穫するので糖分の含有量が少ない。

ニールセン調査