2018年のオランダ産ワインは最高のでき
オランダでもワインが生産されているというと意外に思う人も多いが、地球温暖化が影響してかワイン生産者は増えている。そして今年はワイン生産者にとって得に当たり年だった。天気のより暑い夏のおかげでぶどうの収穫も増えただけでなく、アルコール含有量やフルーティな味は南欧産のワインに匹敵するものとなった。
オランダで最も早い時期にワイン造りを始めた北ブラバント州に住むファン・ストッコムさん(72)によれば、これまでで最高の品質のワインができたという。1999年と2003年も当たり年だったというが、今年のワインはさらに質が高いらしい。暑く雨の降らない天候続きで、オランダの野菜や果物生産者は打撃を受けたが、ワイン生産者にとってはまたとない機会到来だった。オランダワイン生産者組合(VNWP)のベーカーさんによれば、日照時間が長く夜になると冷えた今年の夏はワインづくりには最高だったという。オランダでは収穫時期が他の地域よりも遅いぶどうを生産しているが、これも功を奏したようだ。
さて当たり年のオランダ・ワインの価格だが、ファン・ストッコムさんはボトルあたり例年より1ユーロ高い価格を提示している。ヘルダーランド州で赤ワインを生産しているマッセリンクさんは、「オランダのワインは質の割には高い値段設定だ。オランダワインを特徴付けるこれといったものもない。ある意味珍しいワインということで買う人が多い。」と値上げには疑問視している。
オランダのワイン畑総面積は2017年には157ヘクタール。フランスの80万ヘクタールと比較すると皆無に等しい。それでもオランダのワイン生産事業は快調で、中央統計局によれば92ものワイン生産会社が登録されているという。