オランダ鉄道、ホロコーストの被害者遺族に賠償
オランダ鉄道(NS)は、第二次世界大戦中ユダヤ人などが犠牲になったホロコーストの被害者の存命者や遺族に対し賠償金を支払うと発表した。特別委員会がNSを道徳的な立場から賠償金の責任について調査し賠償支払いにを進めるという。NSは当時、オランダを占領していたドイツ軍の命令でユダヤ人を国境のウェストボルク収容所まで運び利益を得ていた。今回の報道発表で「大戦中のユダヤ人輸送は弊社の歴史の中で、暗黒の歴史であり目をそらすべきではない。」と述べている。
NSの今回の決定をもたらしたのは、サッカーチーム・アヤックスの元理学療養士サロ・ムラー氏との話し合いだという。ホロコーストの生き残りであるサロ・ムラー氏は、NSがユダヤ人輸送で数百万ギルダーを稼いでいたと非難していた。ムラー氏もNS側も長い裁判を避け、委員会による解決方法の模索を希望。今後どのように個人への賠償が支払われるか決定する。