アムステルダム係留のクルーズ船、税金に反発しロッテルダムへ

クルーズ船オペレーターMSCは、アムステルダム市が課する税金に反発し同市を去りロッテルダムへ移動すると発表した。アムステルダム市は係留するクルーズ船の乗客ひとりに対し1日8ユーロの観光税金を課すと発表、これに反発したMSCは今後入港予定の18隻をすべてロッテルダムに寄港させると述べている。

MSCの幹部は、「これからアムステルダムに入る7隻合計2500人分の税金はばかにならない。市はクルーズ船を追い出そうとしているのか。」と憤りを表明。「多すぎる観光客に悩む市はクルーズ船からやってくる船客さえも排除する意向だ。たしかにベニスやバルセロナではこれは大きな問題となっている。しかしMSCの旅客は質がいいので街に迷惑をかけるようなことはない。今後、市と話し合い解決法を模索したい。」と述べている。

アムステルダム市はクルーズ船がを係留するターミナルを現在の中央駅付近から市外へと移動させることを決定している。しかしそれで市内のツーリスト問題が解決できるとは思えない。アムステルダム市はエアビーアンドビーを制限したり、観光客目当ての店舗の開店制限をかけるなど、地元住民を優先させる政策を打ち出しており、この観光税もその一環である。